JR東日本グループでベンチャー企業への出資や協業を推進するJR東日本スタートアップ(東京都新宿区、柴田裕社長)と、水産物の卸売・小売事業を展開するフーディソン(東京都中央区、山本徹CEO)は新幹線物流を活用した鮮魚輸送の実証試験を6月行う。新幹線を利用した鮮魚の輸送は上越新幹線では初の試み。
実証試験では、ショッピングサイト「ネットでエキナカ」で事前予約した生の甘エビ(新潟・佐渡沖で朝獲れたもの)や生ウニ(三陸沿岸で獲れたウニを塩水加工)を、品川駅構内の鮮魚店「sakana bacca(サカナバッカ)エキュート品川店」で受け取ることができる。
新幹線物流と、フーディソンのプラットフォームを組み合わせることで、鮮度落ちしやすく、生で出荷することが難しい海産物を獲れたてのまま首都圏に届ける。実証試験はJR東日本リテールネット、ジェイアール東日本物流の協力も得て実施する。
実証試験は6月11日(火)・13日(木)・14日(金)・18日(火)・20日(木)・21日(金)の6日間。「ネットでエキナカ」特設ページ(6月3日告知開始、https://www.net-ekinaka.com/)で予約し、エキュート品川店の店頭で商品を受け取る。発売日前日から注文可能。
佐渡両津港で水揚げされる甘エビは、ジェットフォイル(佐渡汽船)と新幹線など、岩手・宮古の田老漁港で水揚げされる生ウニはバス(岩手県北バス)と新幹線などを使い、それぞれ都内まで運ばれる。産地を朝出発し、その日の16時頃には品川店に到着する予定。
JR東日本スタートアップは、駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスを募り、プログラムを実施している。フーディソンは2017年度の同プログラムの採択企業。18年には、品川駅で鮮魚の事前予約とエキナカ受け取りを可能にする期間限定のポップアップショップを設置した。
2社は本格的な事業を展開するため、今年4月に資本業務提携を締結。品川駅構内の「エキュート」内に「sakana baccaエキュート品川店」をオープンした。