【フォトルポ】ものづくり技術の競演
実演多数、試食も戻ってきた

 モバックショウはオーブンやミキサーなどの機械によるパン・菓子製造の実演と試食が最大の見どころ。今年は主催者からの働きかけもあって、多くの出展社が実施している。パンデミックにひるまず、ここに向けて新製品を開発する企業も少なくない。注目の製品を写真で紹介する。

 オシキリ(神奈川県藤沢市)は本体丸洗いが可能な「オープンフレームミキサ」を出品して
いる。異物や粉溜まりなどの温床となる本体脚部を開放的にして清掃性を高めた。ボウルの傾
斜の最大角度は160°に広げ、生地の排出性能を向上させた。製パンメーカーの関係者らの注
目を集めていた。操作盤(写真手前)は独立型にも対応できる

 ツジ・キカイ(埼玉県川越市)は有名ナポリピッツァ職人の牧島昭成シェフがブラストチラ
ー&ショックフリーザーの「パティシリーズ」を使った冷凍ピザづくりの実演を行っている。
焼成後、即冷却することで作業効率が上がり、労働時間短縮につながることや、できたての
鮮度を保つことができることをアピールしている

 フジキカイ(愛知県北名古屋市)は三角サンドイッチ包装ラインを初披露した。これまで人
手に頼っていたサンドイッチ袋への投入から番重への移載までを自動化した。写真はサンドイ
ッチ投入装置。カメラとセンサを使ってサンドイッチの高さや具材のはみ出しなどを確認し、
ロボットがフィルムに次々と投入していく

 カジワラ(埼玉県八潮市)は新製品の卓上加熱撹拌(かくはん)機・全自動調理タイプ「小
型加熱撹拌機KRクオッコ」を出品し、ガナッシュやグミの調理実演を行っている。熱源はI
H。レシピに沿って原材料を投入し、ボタンを押すだけ。あらかじめインプットしたプロセス
に沿って全自動調理する。IHの出力や羽根の回転数、鍋の壁面温度などを監視制御する

 エムケー精工(長野県千曲市)は庫内温度を最高50℃に調節できるようにした食品温調庫
を出品している。冷蔵保管しているバターやマーガリンなどの原材料を温めて柔らかくする。
適切な温度で保存できるため、品質の安定化につながる。食材ごとに温度記憶が可能な機能や
温めの開始時間を設定できるタイマー機能を搭載している