学校給食、病院・介護食の調理設備と食品・食材の専門展「フードシステムソリューション2013」が東京ビッグサイトで25〜27日開催された。最新のスチームコンベクションオーブン、温冷カートなど、学校給食、施設向け厨房機器や調理機器を一堂に展示した。
今年は病院・福祉施設向けの展示やセミナーが充実しているほか、学校・病院向けの「食品・食材」の展示が増えた。栄養価の計算や食材発注量を計算する給食管理システム、食中毒対策に欠かせない除菌・抗菌製品や管理システムにも注目が集まった。
スチコンを使った実演に多くの人が集まった
タニコー、ニチワ電機、マルゼン、フジマック、コメットカトウなど厨房機器メーカーは蒸す、煮る、焼く、炊飯、ベイキングなど様々な調理機能を備えたスチームコンベクションオーブンを使用したオリジナルレシピを紹介した。
ニチワ電機はミニクロワッサンや厚揚げの煮物、白身魚のカニ餡ソース、柔らかチキンの照り焼きなどセットメニューを試食提案して来場者を惹きつけていた。
タニコーは学校給食、病院・福祉施設向けの厨房設備機器を多数出品し、今後、需要増が見込める「選択食(食べたいメニューを選択できる)」を、業界最小サイズの小型卓上スチームコンベクションオーブンを使って紹介した。
アンリツ産機システムのブース
福島工業はニュークックチル調理に欠かせないブラストチラーや調理施設の衛生度を高める電解次亜水生成装置、トータル的に施設を温度管理するシステム「HACCPマスターV3」を紹介した。このシステムは最新型のセントラルキッチンに導入されており、成果をあげている。また、参考出品としてコンパクトタイプの冷水チラーを紹介、循環ポンプにより温度ムラが少なく、パック済みの食品などをすばやく冷却できる。
アンリツ産機システムは主力の異物検出器を出品した。食品工場で多くの実績のある同社だが、「給食センターなどの導入はまだこれから。新たな販路を開拓するとともに、給食事業者のニーズを聞き出したい」と語っていた。
今回は「嚥下食メニューコンテスト2013」を同時開催、「食品・食材ゾーン」を新設した。国産の大豆を使った加工食品、看護・介護の現場で使える冷凍カット野菜や冷凍食材、給食・病院向けの麺類などを提案した。米粉の未来を切り拓く「米粉パビリオン」を特設したのも今回の話題だった。
学校給食特別展示は「厨房の省エネは、今でしょ!」をテーマに、すぐできる省エネ対策と最新機器を紹介。米飯パビリオンでは6次産業化、地産地消、アレルギー問題、食育、食料自給率を考える展示を行った。
3日間、会場には多くの給食関係者が来場した