冷凍あんこの新工場稼働、生産能力1.5倍に増強
北海道産小豆を銅窯で煮立てる
業務用玉子焼きや冷凍食品を製造販売する�蠅擦鵑砲�（本社大阪府吹田市、田代充社長）は新冷凍工場を埼玉県吉川市にこのほど竣工し、９月３日から本格稼働した。業務用の冷凍あんこに加え、冷凍おはぎの自社製造に初めて取り組む。敷地面積754坪、延床面積423坪。鉄骨造り２階建て。
これまで本社工場近くの賃貸物件を使用していたが、老朽化が進んだことや多層階だったために作業効率の低さが問題になっていた。また、販売地域の構成比は関東圏が７割以上を占めることからも物流費の削減や利益増を図るため自社工場の建設に踏み切った。
８月30日に開いた内覧会で田代社長は「最新機器を導入して省力化、省人化を図り、女性や高齢者が安心して働ける工場にした」と語った。従業員は約30人。地域在住のパート従業員らが午前７時から午後６時まで１交代制で働く。
生産能力は約1.5倍に増強し月産100tを計画している。主力製品は冷凍あんこ（小豆煮あんこ風２�圈砲販篥爐�はぎ（90g×６個）。冷凍あんこは量販店が主な取引先だが、外食店であんこを使った和スイーツの人気が広がりを見せており「今後に期待ができる」（田内幹雄執行役員営業本部長）。
冷凍おはぎは人手不足を背景に「あんこはあっても調理する人がいない」（田内執行役員）ため食品スーパーでの潜在需要は高かった。そこで今回、外注から自社生産に切り替えた。最新の炊飯機器や包あん機を導入し、日産１万個で対応する。
新工場の生産高について田代社長は「大阪当時の1.5倍以上に伸びる」と見込んでいる。
９月３日から稼働を開始した工場外観