キューサイ分析研究所は残留農薬一斉分析パッケージ「一斉分析680農薬」を開発し、受託分析をこのほど開始した。これまでの「一斉分析670農薬」の分析対象項目をさらに拡大した、国内最大級のパッケージという。1度に多くの農薬を分析でき、飛散農薬(ドリフト)対策や農薬使用履歴不明の食品に最適としている。
分析価格は1検体27万3000円(税込)で、1農薬あたり401円(同)と低価格。検体が同社施設に到着後、最短5営業日で分析報告を行なう。
加工食品は分析が難しく、高度な技術と経験が必要となる。これを備えたキューサイ分析研究所には、他の分析機関で断られたサンプルや分析ができなかったサンプルの依頼が多数寄せられて来るという。「当社はこれまで、『お断りしないサービス』として、どのような分析でも積極的に取り組んできた。その結果、磨き上げられた技術と経験であらゆる加工食品の分析が可能」(キューサイ分析研究所)。
同社は厚生労働省登録検査機関であり、「ISO/IEC17025」の認定試験所となっている。また、外部精度管理試験(FAPAS等)に参加し、自社の分析に関する技能を客観的に評価し、高い分析精度を保証できるように努めているとしている。
同社の主な多成分一斉分析パッケージには今回開発した「一斉分析680農薬」のほか、「輸入食品モニタリング470農薬」(税込21万円)がある。後者は本年度検疫所モニタリング項目の90%をカバーするパッケージ。