日本能率協会が小売・卸売業者の商品企画開発担当者に実施したアンケート調査によると、PB戦略は「プレミアム」、「オーガニック」、「地方の特色ある産品」をキーワードとして販売強化を目指していることが明らかになった。差別化を図るためパッケージ・デザインもより重視する傾向が強まっている。
PB・OEM商品の「品質」と「価格」の戦略について聞いたところ、「ナショナルブランド(NB)と同程度にする」との回答が品質面で49.7%、価格面で37.8%と最も多かった。今後、消費者に向けて提案したいPB・OEM商品については、「高級感」が最多で38.6%。2位は32.6%で「低価格」が入ったものの、以下「地域産品」22.2%、「パッケージのデザイン性」20.1%、「オーガニック」18.6%と続いており、かつての低価格大量販売のイメージから高級感と独自性へとシフトしていることがうかがえる。
PB、OEM商品の今後の取り扱い比率については、「増やす」が48.7%と最多となり、「現状維持」の43.8%を上回った。「減らす」は2.1%にとどまった。増やす理由は、「売上げアップ」や「差別化」が多く、現状維持の理由としては「売り場でのPB比率」を懸念していることがわかった。
取り引きしたいPB・OEM商品の製造委託先については、「小ロット対応が可能な企業」が49.3%と約半数を占め、「プレミアム商品を提案できる企業」が41.2%、「低価格商品を提案できる企業」が38.3%となった。