非吸着性・保香性を保持、チャック付き包装袋

チャックテープに非吸着性の機能を持たせた「ノン
キャッチ・チャック袋」

 飲料分野で日本最大級の専門技術展「ドリンクジャパン」と医薬品原料の国際展「インターフェックスジャパン」が東京ビッグサイトで6月27〜29日開催された。
 共同印刷は内容物の非吸着性、保香性、ガスバリア性などの機能性とヒートシール性を併せ持つ高機能フィルムにチャックテープを複合させた新製品の包装袋を出品した。
高機能フィルムの「ノンキャッチ」は2011年に開発したものだが、今回は顧客からの強い要望を受けて、チャックテープに非吸着性の機能を持たせたことがポイント。チャック付き包装袋の製造会社ハイパック(株)と共同開発した。
 一般にチャック付き包装袋は主にポリエチレンが使われている。しかし、ポリエチレンには内容物の香りや薬効成分を吸着する性質があるため、保管中に有効成分が低下することが課題になっていた。新開発の「ノンキャッチ・チャック袋」はチャックによる再封性能で非吸着性や保香性の保持を実現した。
 主な用途は湿布薬などの医薬品を想定しているが、担当者によれば「食品分野でもスパイスなどドライ品で用途開発が望める」と期待を寄せている。
 共同印刷は守谷第一工場(茨城県守谷市)内に液体用パッケージの製造ラインを増設するなど、近年は包装事業の拡大を進めている。

共同印刷はフィルムや包装事業の拡大を進めている