中西製作所、加熱調理ロボット開発
「マルチワーカー」の外観イメージ
中西製作所（大阪市生野区、中西一真社長）は、ロボット運用プラットフォームを提供するチトセロボティクス（東京都台東区、西田亮介社長）と共同プロジェクトをスタートした。焼き物や揚げ物など加熱調理した食品のピッキング、中心温度の計測、食数の管理、詰め込み作業を自動化するロボット「マルチワーカー」の開発をめざす。
大量調理施設で省人化を阻んでいた課題がダブルチェック。学校給食センターでは毎日献立が変わり、クラスによって調理する食数も異なるため、複数人によるダブルチェックが必須となっている。開発中の「マルチワーカー」はこれらの課題を解決し、従来は加熱調理機器の出口側に必要だった人員を大幅に省人化できる。主な特長は次の通り。
「マルチワーカー」４つの特徴
�―世蕕�い食品も正確に掴み、配置＝作業スピードを保ったまま、揚げ物など繊細な食品も傷つけず持ち上げて食缶の中に配置が可能。食品によって最適な取り方を導き出し、滑らかな動きを実現する。生き物がもつ運動機能を解析し、その本質的な部分を工学的に再現するチトセロボティクス独自の技術力がこの動きを可能にした。
�⊃�品の中心を見極め、正確に温度を測定＝唐揚げやソーセージ等、歪な食材もカメラで正確に食品の中心を認識し、温度を計測・記録する。
��２次元コードを読み取り必要数を計測＝食缶に記載された２次元コードを読み取り、ロボットが必要な食数を自動で判断。クラスごとに異なる食数であっても正確な数を食缶に詰め込む。
�ご蔽雲瀉屐β辛別楝弍�＝アンカー打ち不要、移動が容易で多数の機器に組み合わせることができ、多品目の献立に対応可能。
直接食品に触れる部分はステンレス素材を使用。清掃が容易で劣化も少ないため衛生的。ロボット本体部分も耐水性のある素材を使用しており、厨房内でも安心して使用できる。
「フ―ドテックジャパン」で初展示
同社は今月13〜15日千葉市の幕張メッセで開催される展示会「第２回フードテックジャパン」の自社ブースで、「マルチワーカー」の実機を初披露する。
同社の看板製品、過熱水蒸気調理機「ＳＶロースター」と組み合わせ、実際に食材をピッキング、食缶に詰める作業を実演する。
また「マルチワーカー」についてのセミナー「現場からみた社会問題と省力化・省人化」を14日15時から展示会場内にて開催する。