Rシリーズ、小型ロボットニーズに対応

 川崎重工はロボットを導入してきた産業分野に加え、電気・電子業界、食品業界を中心とした小型ロボットニーズの高まりを受けて、最大可搬質量7kgの6軸垂直多関節ロボット、「RS007N」と「RS007L」の2機種を発売開始する。

 Rシリーズの持つ優れた特長を活かしつつ、アーム構造、駆動系を見直したことで、最高速度・加速度が大幅に向上した。負荷質量や姿勢に合わせて加速度を変更することで、常に最適なパフォーマンスを発揮し、サイクルタイムを大幅に短縮する。「RS007N」のリーチ長は730mm、「RS007L」は930mmで、フレキシブルな生産設備を構築できる。
 上部アームを片持ち構造にしたことで、最大リーチ長、ロボット下方、背面、近傍の動作領域が拡大した。
 モータは全軸機内に配置し、コネクタ部には防水コネクタを採用した。これにより手首のIP67、基軸のIP65の防塵、防水性能を実現した。
 ビジョンケーブル、センサーハーネス、エアー配管などをアームに内蔵できるので、周辺装置との干渉を回避でき、狭い空間内でも作業可能。設置方法も床置きや天吊り設置ができる。

 Rシリーズは、可搬質量3kgから80kgまで豊富なバリエーションを揃え、さまざまな用途に対応してきた。追加する2機種は、人手作業をロボットに置き換えたいなどの各産業分野のニーズに応えるために、これまでのRシリーズラインアップを見直した。これにより可搬質量10kg以下の小型ロボットマーケットニーズに、よりきめ細かく対応する。