省エネ効果を高めたCO2冷媒冷凍機

 日本熱源システムは地球温暖化計数(GWP)が1の空冷式CO2冷媒冷凍機「スーパーグリーン」で省エネ大賞の中小企業庁長官賞(製品・ビジネスモデル部門)をこのほど受賞した。夏場に冷凍能力が低下するCO2冷媒の課題解決や省エネ効果が評価された。

 CO2冷媒は猛暑などの高温下では放熱不足による冷凍能力の低下が課題だったが、冷えた冷媒液を十分に貯留できるバッファタンクを設置することで安定した運転ができ、35℃以上の猛暑日でもガスクーラー(凝縮器)への散水によって冷却能力が低下しない運転を実現した。

 省エネ効果はR22冷媒(フロンガス)を使った冷凍機と比べて年間で約24%削減するほか、CO2排出量は年間64%も削減する。また、空冷式で冷却塔が不要なため、冷却に必要な水道使用量も大幅に節約できる。

 冷凍機のサイズは他社製品より約30%コンパクトな設計にしており、倉庫の運転を止めることなく冷凍機を入れ替えることができる。

 「スーパーグリーン」は冷凍冷蔵倉庫や食品工場の凍結装置、CO2ブラインチラーによる製氷など用途は幅広く、出荷実績は全国で170台に上る。

「スーパーグリーン」シリーズの新型機「SG−FF1100」、法定冷凍能力25.3tの冷凍
機を2基連結し、冷食工場のフリーザーの冷凍機など冷却や凍結に対応する