華南エリアへ商品供給、広州の生産拠点が稼働

       広州丘比食品有限公司

 キユーピーは中国のグループ子会社、広州丘比食品有限公司(広東省)が1月から操業を始めるとこのほど発表した。業務用、家庭用のマヨネーズ、ドレッシングを製造する。中国南部への商品供給網の拡充と国内の生産体制を強化する。

 広州丘比食品がある華南エリアは広州、深圳(シンセン)、香港を擁し、北京を中心とした華北エリア、上海を中心とした華東エリアと並ぶ重要な経済圏の1つ。華南エリアへはこれまで杭州丘比食品有限公司(浙江省)から商品を輸送していた。広州丘比が主力商品の供給を担うことで輸送にかかる時間とコスト低減を図ることができる。

 さらに広州丘比食品の本格稼働で増産体制を整え、伸長する中国の内食や中食、外食市場の深耕と新市場の開拓を加速する。

オール電化の最新ラインを実現

 工場は自動化による効率的な製造ラインを構築した。環境に配慮し、エネルギー供給はすべて電気で賄う。工場内には見学スペースを設け、ビジネス関係者だけでなく一般見学会を今後実施する。オンライン見学会も予定している。

 キユーピーは最初の現地法人、北京丘比食品有限公司を1993年に設立した後、2002年杭州丘比食品有限公司、2015年南通丘比食品有限公司(江蘇省)、2017年中国統括会社の丘比(中国)有限公司(北京市)を設立した。広州丘比食品は国内4カ所目の生産拠点として2018年に設立した。

 キユーピーの家庭用マヨネーズのシェアは中国国内でも高く、主要都市の北京で約90%、上海で約55%、広州は約70%に上る。

             加工場を一望できる見学スペース