シーフードショー来週開幕、最新技術の競演
（一社）大日本水産会は「第23回 ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」を東京ビッグサイト南展示棟で８〜10日開催する。コロナ禍による需要減少や魚価低迷に苦しむ水産業界に展示商談の機会を提供し、水産物の消費拡大につなげる。業界一丸となって「コロナに負けない水産業」の底力を示す。出展企業は海外10カ国・地域を含め、国内外合わせて約380社（600小間）に上る。
水産加工の関連機器には最新技術が集まった。ジャパンシーフーズ（福岡市）は熊本大学と共同開発した、パルスパワーによる「アニサキス感電殺虫技術」を紹介する。刺身の鮮度を保ったまま殺虫できることがポイント。今回が公の場での初披露となる。
林養漁場（福島県西郷村）とＮＥＣネッツエスアイ、自動給餌機を開発するウミトロン（東京都江東区）はＡＩを活用したサーモンの陸上養殖システムを展示する。作業効率化で労力を５割削減できることをアピールする。魚価の安定化、魚の安定供給につながる次世代技術として注目を集めそう。
ＡｑｕａＦｕｓｉｏｎ（＝アクアフュージョン、神戸市）は高性能魚群探知機を出品する。深度に関係なく、１秒間に40回以上の超音波を送信することで、５�僂両�さな魚を１匹ずつ識別できる。この魚体検知に加え、魚長測定、魚群密度測定の機能も備える。従来に比べて約100倍の分解能力を実現しており、漁業や養殖魚の成長管理をサポートする。
会期中は「国際水産養殖技術展」や「鮮度流通技術展」、「フィッシュネクスト技術展」などを同時開催する。来場者数は３日間で１万5000名を見込んでいる。
昨年の会場の様子