東日本大地震、食品機械・資材メーカーにも影響

 11日午後発生した東日本大地震による影響が、東北から関東にかけて広範囲で食品機械・資材メーカー関係にも出ている。特に機器・資材メーカーの営業所の停止により、修理と出荷の見合わせや、ラインの操業停止を余儀なくされるところもある。
 加熱撹拌機メーカーのカジワラは仙台営業所が半壊しており、ユーザー対応に支障が出ることが免れないという。公共インフラの損壊、流通の混乱のため、通常業務も一部制限せざるを得ないとしている。
 ミキサーメーカーの愛工舎製作所の仙台営業所も営業していない。埼玉県戸田市の本社、神奈川営業所は営業しているが、修理と出荷を見合わせている。札幌営業所、名古屋営業所、大阪営業所、福岡営業所は平常どおり営業している。
 同じくミキサーメーカーの関東混合機工業も仙台出張所の業務を停止している。東京本社や札幌、名古屋、大阪、福岡は営業をしており、「部品出荷や修理対応に最善を尽くす。特に仙台出張所管轄のユーザーには本社や他の出張所で万全の体制を確立するので、何でも申しつけてほしい」と呼びかけている。
 ミートスライサーのワタナベフーマックは「仙台営業所への連絡は本社(名古屋市)宛へ」と呼びかけている。
 前川製作所は守谷工場の生産設備への影響について、14日現在問題がない事を確認しているが、「輪番停電による稼働時間の短縮や物流機能の停滞などによる生産や納期への影響が予想される。しかし最大限の努力を払う」としている。
 資材関係でも地震の影響は避けられない。東洋製罐はグループの東北地方と関東地方の一部事業場で建物や製造設備などが損傷するなどの被害が発生したが、被災の状況については現在調査中であり、現時点で詳細を把握できていないという。
 レンゴーの仙台工場は津波の影響を受け、1階部分が浸水しているため操業を停止している。建物、設備の詳細被害は不明という。福島矢吹工場は建物、設備の破損等が発生しているが、操業再開に向けて復旧に努めている。
 同社の連結子会社である丸三製紙(福島県南相馬市)は操業を停止している。建物、設備が損壊するなどの被害を受けているが、被害の詳細は不明。朋和産業の仙台工場(宮城県柴田郡柴田町)は建物、設備が損壊しているため操業停止。同干潟工場(千葉県旭市)も建物や設備破損のため操業停止している。