東洋水産は60億円を投じて、札幌市の即席麺工場と営業拠点を小樽市銭函に移転する。今月着工し、2012年春から稼働開始。用地は2001年度に取得済で、すでに石狩第1〜3冷蔵庫と、生麺・魚肉ハムソーセージを製造する現地会社の石狩東洋が稼働している。
新工場は品質管理を重視した最新の設備で、カップ麺・袋麺の合計4ラインを設置し、「赤いきつねうどん」、「緑のたぬき天そば」、「やきそば弁当」などを北海道全域に向けて供給する。
大型の直線生産ラインによる省力設備や、衛生と品質管理を重視した最新設備のほか、給排気、外気の侵入、湿度、温度管理など空調の集中管理システムを導入する。また、資材自動倉庫を設置し、原材料管理体制の集約と効率化を図る。
「即席麺・生麺製品の大規模生産拠点と、冷蔵部門・営業部門の集約により、安定した供給体制が整い、効率化を図ることで、一層の顧客サービスの向上に努め、きめ細かな販売活動を展開する」(同社)のがねらい。
新工場の設置に伴い、現在の札幌工場(1964年設置、札幌市西区宮の沢)は閉鎖する。