茹で釜を自動制御、電力・水道使用量を削減
ニチワ電機、トリドールホールディングス、中部電力の
関係者と牧原秀樹経済産業副大臣（左から２人目）
ニチワ電機はトリドールホールディングス、中部電力と共同開発した自動制御の茹で釜で省エネ大賞経済産業大臣賞を受賞した。ヒーター出力とさし湯量を自動制御し、店舗の電力使用量とさし湯量の大幅な削減を達成した。
トリドールホールディングスが運営する「丸亀製麺」の各店舗では、麺を茹でる際のヒーター出力とさし湯量の調整は熟練スタッフの経験に頼っている。そのため、必要量以上の電気と湯が使われ、過剰な沸騰・放熱が発生することがあった。複数店舗の実態調査ではヒーターの出力が高めに設定され、さし湯量も多めに投入している傾向にあった。
そこで熟練職人の経験値のデータ化と来客数や注文数などの需要予測を活用して、曜日・時間帯別にヒーター出力とさし湯量を自動調整できるようにした。
具体的には�‥絞泙陵囘喨漫∋�間帯別のエネルギー消費量を分析、�⊇藁�者の経験にもとづいて最適な塩分濃度や沸騰状態、茹で釜の立ち上げ時・閑散時の電力パターン、さし湯量を数値化して制御ロジックを確立、��需要予測による運転モードの策定、�ぜ�動制御化装置による３モード（on、off、FullPower）運転が可能な茹で釜の開発に取り組んだ。
丸亀製麺の掛川店（静岡県掛川市）に導入した結果、電力使用量を31.3％削減、水道使用量（さし湯量）を47.6％削減することができた。従業員の作業負担の軽減にもつながった。
今回の受賞では、省エネが進みにくい飲食業界でエネルギー使用量の大幅な削減を達成した先進的な取り組みとして高く評価された。
３社で共同開発した自動制御の茹で釜