ADEKAは福島県農林水産部と、水産種苗研究や生産施設復旧のための事業用定期借地権設定の覚書を締結した。ADEKAの相馬工場敷地内に、福島県は水産試験研究施設と水産種苗生産施設を建設する。
福島県は1983年に双葉郡大熊町内に研究所を開設し、試験研究業務を行ってきたが、震災と津波でほとんどの施設が壊滅。しかも原発事故による警戒区域となったため、既存施設での試験研究の継続が困難になった。そこで12年4月の組織改編で水産試験場と統合、種苗研究部となって試験や研究を継続している。
県は温排水を利用できる地域を調査したところ、相馬共同火力発電所のみ可能と判明したため、隣接する土地を所有するADEKAに借地申し入れし、契約を締結した。
水産種苗生産施設は2014年4月に着工し、2016年度の稼働を予定している。