「涼厨」仕様のスチコン

 タニコーは「涼厨」仕様のスチームコンベクションオーブンを開発した。日本初。先日開催の厨房設備機器展で披露した。
 排気熱を排出する箇所を集中させることで、燃焼排気が厨房室に拡散することを防ぐ。機器外装を断熱構造にすることで、機器表面温度が低く、輻射熱を大幅に削減、触っても熱くない。発生させた熱エネルギーを無駄なく使用することで、エネルギーロスを削減して高効率化を図り、ランニングコストを低減する。
 価格は7段式で165万円(税別)、10段式で189万円(税別)。価格は従来製品と同じに据え置いた。これを機に「涼厨」仕様を標準製品とし、従来製品と入れ替え販売する。外形寸法は幅、奥行きともに、従来機と同様としたことで入れ替えの容易性が高い。
 涼厨は「涼しい厨房」というガス厨房シリーズの総称。ガス厨房機器を使用した際の厨房の暑さを改善するために開発された。これまでにフライヤー、ローレンジ、食器洗浄機、立体炊飯器、ゆで麺器、スパゲティーボイラーなど様々な厨房機器で「涼厨」仕様が開発されている。
 スチームコンベクションオーブン(スチコン)はスチーム(水蒸気)とコンベクションオーブン(熱風)の量を設定して調理を行う多機能加熱調理機器。「焼く」、「煮る」、「炊く」、「蒸す」、「温める」、「ベイキング」など、加熱調理の約8割をこなすことができる。給食センターや医療施設、外食店、ホテルなどで導入が著しく増えている。

7段式(左)と10段式