明治グループの医薬品メーカー、Meiji Seikaファルマ（東京都中央区）とＫＭバイオロジクス（熊本市）は英製薬のアストラゼネカ社が日本に導入予定の新型コロナウイルスワクチンについて、同社と国内安定供給に向けた協議を開始すると６月26日発表した。

　アストラゼネカ社も同日、日本政府と国内供給に向けて具体的な協議を進めると発表した。今後はMeiji SeikaファルマとＫＭバイオロジクス、第一三共と準備を進める。

　具体的にはＫＭバイオロジクスがアストラゼネカ社から原液の供給を受けて製剤化（バイアル充てん・包装）した後、Meiji Seikaファルマが保管・配送を行う。ＫＭバイオロジクスはすでに5700万人分の新型インフルエンザワクチン用の生産設備を持っており、Meiji Seikaファルマの流通・供給スキームと併せて活用する。

　ワクチンはアストラゼネカ社と英オックスフォード大学が共同で開発を進めている。海外の報道によれば、ＷＨＯ（世界保険機関）の主任科学者が開発面で最も進んでいるワクチンに挙げており、最有力候補という見方を示している。