ヨコレイ4拠点着工、東洋製作所の新冷却システム導入も

 横浜冷凍(吉川俊雄社長)は鹿児島の川辺物流センター増築棟を11月21日に完成稼動した。ほかにタイのワンノイ第2物流センター、大阪の夢洲物流センター、北海道の石狩第二物流センターを着工した。この4拠点完成により、今9月期中に収容能力が8万2000t(4拠点合計)拡大する。東洋製作所製の新たな自然対流冷却方式を実験導入した。

    会見する吉川社長

 ワンノイ第2は今月下旬に稼動開始を予定する。石狩第二は来年4月、夢洲物流センターは来年6月の竣工を見込む。いずれの計画も吉川社長が29日会見し明らかにした。
 夢洲物流センターは発電能力628KWの太陽光発電装置を屋上に設置し「国内の営業冷蔵倉庫初となる」(吉川社長)という自家発電による売電事業を行う計画もあり、年間の予測発電量は約54万KWとしている。
 石狩第二物流センターは「ヘアピンコイル冷却方式の長所を継承」(同)した東洋製作所製の自然対流冷却方式の『ノンドライフリーズ』を新たに採用する。この方式を万tクラスの大型冷蔵倉庫が導入するのは初という。
 吉川社長はノンドライフリーズ方式導入のメリットについて「ヘアピンコイルと同様、荷物が乾燥しない効果がある。また、基本的にクーラー方式のように冷却するため、ヘアピンコイルの冷却方式に比べると電力消費量の削減が可能とメーカーからは説明を受けている」と語る。さらに「節電効果を具体的に確認した場合は、チルド庫を冷凍保管庫へ替えるような際、新たにノンドライフリーズの導入を検討する」としている。