日本政策金融公庫は農林水産事業が1月に実施したPB商品に関する消費者動向調査の結果を25日公表した。「価格の安さ」からPB商品を選択する一方で、メーカー商品並み以上の品質を求めている消費者意識が浮き彫りとなった。
PB商品の購入状況は、1年前に比べて全ての品目で「増えた」とする回答が「減った」を上回り、PB市場の拡大をうかがわせた。品目別では牛乳・乳製品、パン、菓子、飲料が増加。
その一方で、各品目とも半数近くが「変わらない」と回答。2割前後が「PB商品は購入していない」と答えており、今後に拡大の余地を残していることも示した。
PB商品を選ぶ理由は「価格の安さ」が82.3%と突出。以下「おいしさ」(47.3%)、「安全性の高さ」(32.2%)の順。一方、通常のメーカー商品を利用する時の基準は「おいしさ」が62.4%と最も多かった。
品目別にPB商品に求める品質、価格の水準について聞いたところ、全ての品目で「通常のメーカー商品と同等か、それ以上の品質で、価格が安いPB商品」を求める消費者が6割を占めた。 逆に「通常メーカー商品を下回る品質で、メーカー商品より価格が安いPB商品」を求める消費者は1割に満たなかった。
このほか、(1)価格差1割以上でPB商品を選択する消費者が約半数、(2)シニア世代は「製造者」を判断材料として重視する、(3)PB商品の購入場所は総合スーパーが最多、(4)今後のPB商品選択は「おいしさ」「安全性」「健康」――などの傾向も分かった。