エム・シーシー食品は神戸市の神戸ポートアイランドにレトルト食品と冷凍食品を生産する「ポートアイランド工場」を新設する。昨年12月着工、来年初頭の稼働を見込んでいる。
レトルトについては、缶詰とレトルト大袋商品を生産している神戸工場と、ハンバーグなどの冷食とレトルトを生産している甲南工場から、それぞれレトルトラインのみを新工場に集約して生産体制の効率化と製造能力の拡充を図る。
近年の個食化を背景にレトルト・冷凍ソースの需要が増加していることや、将来の事業拡大も考慮した計画であり、新工場は現在のレトルト・冷凍ソース生産能力の約1.3倍の生産能力をめざしている。
コンセプトは「こだわりの味を高品質・高効率で実現する、持続可能で、人にやさしく先進的な工場」としている。
既存の神戸工場(神戸市長田区)、甲南工場(神戸市東灘区)、住吉工場(同)に次ぐ直営の生産拠点。新工場が立地するポートアイランドは防災能力に優れていることから、災害発生時に同社のBCP活動を担う工場としても機能する。
同社は農水省に提出した「事業再編計画」が昨年12月1日付で認定を得ており、日本政策金融公庫から低利融資を受けることができる。農業競争力強化支援法に基づくもので、国産野菜を使った新製品の製造、既存商品の増産を行うとしている。これにより、国産農産品の需要拡大にも寄与する。
所在地は神戸市中央区港島南4−2の8。敷地4365坪。
「ポートアイランド工場」(完成予想図)