キユーピーは今年秋の業務用新商品の販売戦略として「カンパイ、サラダ。」(登録商標)の提案を強化する。居酒屋などで注文する1杯目のドリンクをサラダと一緒に楽しむ新しい乾杯スタイル。ビールやワイン、ハイボール、日本酒、焼酎にそれぞれ合うサラダレシピの開発を進めており、各種ドレッシングと併せて外食業態に提案していく。
岩田清司執行役員フードサービス本部長は8月1日の新商品発表会見で「外食市場におけるサラダの食数がコロナ禍の影響で大きく減少している。人手不足でメニュー数を減らした影響もある。カンパイサラダを推奨し、業務用市場での野菜摂取の増加につなげたい」と語った。
野菜を食時の最初に摂取する「サラダファースト」は食後の血糖値上昇を抑える効果があることで知られ、キユーピーもエビデンスを取得している。「カンパイ、サラダ。」は健康に気を遣う女性や若者を中心に訴求効果が期待でき、お酒好きの男性も「罪悪感や後ろめたさを低減しながら楽しめる」(岩田本部長)。来店客への提供はお酒とサラダのセット販売を想定している。
キユーピーは居酒屋をはじめ外食店に「カンパイ、サラダ。」を提案していく
ハイボールに合うサラダの一例「5種類野菜のカラフルコールスロー」
サラダレシピの開発はキユーピーの得意分野。外食店向けの販促ツールを見ると、お酒の種類別に「おつまみイカの明太子ドレサラダ」(ビール)や「カーリーポテトのペイザンヌサラダ」(白ワイン)、「とろーり半熟たまごとサーモンのチョレギサラダ」(ハイボール)など、お酒との相性が抜群のメニューが並ぶ。
「若年層を集客したい」、「調理スタッフが不足気味」といったニーズや課題解決に応えるサラダメニューも提案していく。
内城正秀フードサービス本部商品戦略部長は「コロナ禍の時はお客様が来店するかどうかわからない中で、準備していた野菜を廃棄せざるを得ないケースが増えた」と語り、その経験から野菜のアイテム数を減らす店が今も多いという。「カンパイサラダに採用されるサラダは簡単に作れてワンタッチで仕上げられるメニュー開発が重要になる」と強調した。
「カンパイサラダ、私は日本酒かな」と左党を明かす岩田本部長