新「名古屋営業所」開設
６温度帯対応の自社物流センター
福岡運輸
福岡運輸（福岡市、富永泰輔社長）は定温物流センター「名古屋営業所」（野口実義所長）を愛知県一宮市丹陽町重吉字東堂寺４０１−１に新設し、先月から稼働を始めた。近隣の小牧にあった旧名古屋営業所を移転し、倉庫スペースを約３倍に広げた。
福岡運輸名古屋営業所の
野口所長
名古屋営業所の野口実義所長によれば「1994年に竣工した旧拠点は、取り扱い貨物の増加により近年は手狭となり、キャパオーバーで荷主に迷惑をかけることもあった」という。
拠点新設により、倉庫の面積が約３倍に広がった。野口所長は「スペースを有効活用し、柔軟対応で荷主のニーズに応えたい」と意気込みを示している。
敷地面積１万3295�屐Ｅ換�造３階建（倉庫２階建）、延床面積6558�屐８吠�9258ｔ。国道22号沿い、名神高速道の一宮インターチェンジから約1.5�劼飽銘屬垢襦�
６温度帯（−25℃、−５℃、５℃[荷捌き場]、10℃、15℃、18℃）に対応。愛知・岐阜・三重エリアで保管・輸送一体の定温物流サービスを提供する。
商品の形態に合わせて食品類を保管できる。倉庫１階に固定ラック、２階に移動ラックを導入した。荷物用エレベーター１基、垂直搬送機３基を設置した。
小牧にあった旧拠点は平屋で、バース数５と比較的小規模だった。新拠点は２階建。１階に固定ラック、２階に移動ラックを導入し、効率よく、大量の荷物を保管・荷役できる。
「新拠点は保管能力に対し５割程度の稼働率から始まる。全国と地場の寄託ニーズを取り込み、稼働率を高めていく」（野口所長）。
ドックシェルターに自社開発の気密装置
屋上に太陽光パネル1012枚を設置した。
太陽光発電システムの導入は九州配送センター（佐賀県鳥栖市）に続き２拠点目となる。
倉庫１階の荷捌き場に、バース15基を設置した。
ドックシェルターを各バースに設備し、自社開発の気密装置を取り付けた。
トラックが接車すると自動的にシェルターが膨らみ、小型車から大型車まで、多種多様な車両サイズに対応する装置。
優れた気密性により外気や塵、虫などの進入を防ぐ。冷却効率も良くなる。
定温管理する１階の荷捌き場
各バースに気密装置を取り付けた
パレット２枚多く積める車両を新規導入
野口所長は福岡、大阪、東京の拠点勤務を経て、2012年４月に名古屋営業所（旧拠点）に赴任し現職に就いた。
名古屋の位置付けについて、野口所長は「幹線輸送をつなぐ重要な位置にある」と捉える。
名古屋営業所の車両台数は10ｔ車５台、６ｔ車３台、４ｔ車４台の計12台。
今秋には、従来型よりパレットを２枚多く積める10ｔ車両「プラス２（ツー）」（矢野特殊自動車製）を１台新たに導入する。
ドライバー不足の中、積載効率の良い新型車両を増車し、旺盛な物流ニーズに応える。
定温物流センター「名古屋営業所」