「JAPAN PACK 2023」盛大に開幕
国内外メーカーが新製品を公開

 包装関連機器・資材の大型見本市「JAPAN PACK 2023 日本包装産業展」が東京ビッグサイト東ホールで3日開幕した。包装プロセスに関連する413社・団体が1873小間の規模で出展している。海外からは50社以上が参加した。6日まで。初日の様子を写真で紹介する。 

 今回のテーマは「未来への包程式−当たり前のその先へ−」。主催する日本包装機械工業会の大森利夫会長(大森機械工業社長)は開幕式で「生産現場の自動化や効率化、持続可能な社会への対応、安全安心の実現、市場の拡大など様々な課題に対するソリューションを『包程式』として展示、公開する。製造から流通・小売分野に向けた商品力向上、販売促進に寄与する」と力強く語った。

 大森会長(右から4人目)と経済産業省製造産業局産業機械課の國府田勝行課長補佐(同
5人目)ら主催者関係者、来賓によるテープカットで会期4日間の幕が開いた

 「包装ライフサイクルコーナー」(東3ホール)では製紙会社や印刷会社、プラスチック容
器包装リサイクル推進協議会などが環境負荷ゼロに向けた取り組みを紹介している。大日本印
刷は製品デザインを起点に再生プラの価値創出をめざす共創プロジェクトをアピールしている

 日本製パン製菓機械工業会は「MOBAC SHOW(モバックショウ)パビリオン」を東5ホ
ールに出展している。愛工舎製作所や関東混合機工業、三幸機械、マスダックなど会員10社
が参加し、製パン製菓業界の関係者に効率化や省力化、省エネ・省資源化などの課題解決策
を発信している

 東京自働機械製作所は新製品の「TWFX_Z ジッパー付き縦型ピロー包装機」を出品。フィ
ルム・ジッパーともにロール資材から機内で製袋するため、包材コスト削減に貢献する。自
立形態や吊り下げパンチホールにも対応可能。最大包装能力は従来機から23%アップし、毎
分80袋を可能にした

 産業用マシンビジョン開発のコグネックス(本社米国)は新AIエッジラーニングを搭載し
た画像システムを出品している。高精度な光学機能とAI機能により、高速な生産ライン上の
不具合品の検出・有り無し検査・消費期限などの文字読み取り・コード読み取りなどの各種
検査を瞬時に行い、品質向上に貢献する

 イシダは新製品のウェイトチェッカー「DACS-AX」を出品している。計量制度改正に対応
した型式承認機を展示中。本体架台の剛性向上やコンベヤユニットの軽量化、計量時の信号処
理の最適化などを実行し、計量精度を大幅に向上させた。振動によるノイズ耐性は30%アッ
プした

 産業用印刷機器メーカーのアルマーク(大阪府吹田市)はファナック製の協働ロボットを
使ったパッケージの自動印字を実演している。印字した商品を別のラインへ移載する作業を
ロボットに代替させることができる。プリントヘッド一体型のカートリッジ式「リアジェッ
トHR」も展示中

 三井物産は製品単位のCO2排出量を可視化する日本初のプ
ラットフォーム「LCA Plus」を紹介している。製品単位のCF
Pが簡単、正確に算定できる。CO2算定は「Scope1〜3」
の排出量に注目が集まるが、近年は製品の調達から購買、生産、
物流、使用、リサイクルまでを含めた製品・サービス単位での
排出量把握のニーズが増加している