老舗の高速撹拌機メーカーを完全子会社へ

 汚水処理システムや食品・化学向けプラントの建設を手がける月島機械(東京都中央区、山田和彦社長)は、食品や医薬・化学品の高速撹拌(かくはん)機の専業メーカー、プライミクス(兵庫県淡路市、古市尚社長)を完全子会社化すると3月26日発表した。持ち株会社のプライミクスホールディングスの全株式を取得する。取得価額は非公表。

 プライミクスは1927年創業の老舗メーカー。ドレッシングやアイスクリーム、ヨーグルトなどを作るのに必要な液体・粉粒体の乳化、分散、混合、微粒化機器を製造販売する。
 豊富な製品ランナップに加え、顧客の研究段階から大量生産まで一貫してサポートする撹拌ソリューションを提供している。

 月島機械はプライミクスを子会社することで撹拌技術を新たに獲得することになり、同社が得意とする、溶液から結晶を分離する「晶析技術」の高度化や、医薬・化粧品分野でのコンタミレス、サニタリー技術の獲得など技術領域の拡大をねらう。

 特に成長が見込まれる二次電池の製造関連設備で、プライミクスは電極製造の後工程に必要な混合に強みがあり、月島機械によれば、注力している電極材料製造設備のノウハウを補完したり、連携するなどして営業展開を強化することができるという。

 月島機械の前3月期の売上高は約980億円。プライミクスの前3月期は約80億円で共に増収増益だった。