日本缶詰びん詰レトルト食品協会が実施した「レトルト食品に関する消費者意識調査」によると、レトルト食品は「おいしさ」で缶詰・びん詰と同程度の評価を受けているが、「保存料が含まれている」という誤認が缶詰・びん詰に比べて、その割合が高くなっており、協会では「さらなる啓発活動が求められる」としている。
調査は今年4月4〜6日。20〜69歳の男女を対象にWeb調査した。サンプル数は1030件。
加工食品4分野のうち、1カ月に1回以上利用する人の比率が最も高かったのは「冷凍食品」の71.7%。「レトルト食品」60.4%、「缶詰」53.2%、「びん詰」35.8%と続いた。
消費者がレトルト食品に抱いているイメージは「利便性」や「簡便性」。特に「調理の手間がかからず便利」が4分野の中で最も評価が高い。個食や即食に適している点、価格が安いことも他の加工食品に比べて高評価を得ている。
一方、ネガティブなイメージは「お客様には出したくない」、「忙しい時に仕方なく利用する」、「家族そろっての食事には使いたくない」など。“手抜きをしている”といったイメージが根強い。「添加物が多く含まれている」、「内容物の状態が良く分からないので不安」といった中身に対する懸念もある。
冷蔵保存が必要で賞味期限が短いチルド食品と混同している消費者も少なくなかった。レトルト食品は「殺菌料・保存料を使用してはならない」ということを認識している人は3割にとどまった。
レトルト食品の定義・特徴を理解した後で、その利用に前向きな態度を示した人は47.7%。協会では「女性および60代への認知を向上させることで、利用頻度が高まる可能性がある」と見ている。