相対湿度0%近くまで降下させるフィルム状乾燥材

 佐々木化学薬品は相対湿度を0%近くまで降下させる包装用フィルム状乾燥材「ドライキープ新シリーズ(SPESタイプ)」を開発した。密封空間内の湿度をコントロールできるプラスチック状乾燥材。食品や医薬品の包装材料のほか、機械部品の防湿梱包材料など用途が広がる。
 吸湿機能を付与したフィルム状乾燥材のため、包装材として使用した場合にそのものが乾燥剤として機能する。現在市販されている乾燥剤の多くは、副資材として製品に同時梱包されるが、同製品を使用することで乾燥剤の製品への投入や検品工程、スペースの確保を省略できる。また、誤飲の心配もなくなる。
 従来のシリーズは密封空間内を湿度15〜30%に維持できる低湿度維持型乾燥材として、医薬品の包装材や精密機器の曇り止めなどに使用されている。しかし、「密封空間内の湿度を0%付近まで降下させるタイプを」というユーザーの要望に応えて開発した。
 150℃の高温下でも吸湿し、1度吸湿した水分は再放出しない。新タイプの開発により、湿度0〜30%の範囲を維持管理できることとなり、食品や医薬品、診断薬の包装材料や、精密機器・機械部品の防湿梱包材料など用途範囲が広がる。
 2月中旬からサンプルを出荷しており、夏から販売開始する。初年度は約5000万円の売上げを目指す。