船舶ロボット、自律航行と遠隔操作を併用
「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」（大日本水産会主催）が東京ビッグサイトで21〜23日開催される。21回目。
近年は漁業・養殖業でもＡＩやＩｏＴ、ロボティクスなどの先進技術を応用展開し、生産性向上や作業負担の軽減、品質向上を支援する動きが広がる。
ロボットベンチャーの炎重工��（岩手県滝沢市、古澤洋将社長）は「自律移動式船舶ロボット」や、魚群誘導・モニタリングによる「生体群制御技術」を出品し、新たな水産養殖モデルの構築をＰＲする。
自律移動式船舶ロボット「Ｍａｒｉｎｅ Ｄｒｏｎｅ」はいわゆる船舶版ドローン。全長2500�弌濮管�1270�个離潺縫棔璽箸鉾�電機と船外機を搭載したハイブリッド型で、最長１週間の連続運転を可能にした。給餌や水質調査、水中撮影など養殖業に必要な作業のほか、湖沼の環境調査、パトロール、人命救助、観光など様々なシーンで利用できる。
経路データとＧＰＳの位置情報に基づいて自律航行する。あらかじめ設定した経路を航行する。また、給餌や鳥獣被害対策の目的に応じて同一経路を繰り返し航行したり、領域内をランダム航行したりできる。人間の目では見通しが利かない夜間利用が可能。自動投錨や排水ポンプ機能を備えており、悪天候下での安全性を高めた。
操作は自律航行機能に遠隔操作を組み合わせた。独自の制御機能を搭載したＲＣプロポ（ラジコン）を使用して船体の前後進、左右旋回を行うことができる。さらに、投光器のオン・オフ、パンチルトカメラの首振り、薬剤散布や給餌機の制御、水質検査装置の作動などの機能拡張にも対応できる。
このほか、「生体群制御」（魚群誘導）技術を後付けした既存養殖水槽を出品する。独自開発した生体群（魚群）制御技術で魚群の行動を制御し、任意の位置に誘導して固定できるという。
自律移動式船舶ロボット「Ｍａｒｉｎｅ Ｄｒｏｎｅ」