雨量30㎜以上なら輸送中止も、台風時の輸送目安示す

 国土交通省は台風などによる異常気象時のトラック輸送について、輸送を中止するかどうかの判断の目安を示した。昨年の台風19号で運送事業者が荷主側から輸送を強要され、トラックが横転する事故が多発したことを受けたもので、運転手の安全を確保するため、荷主側に輸送を強要しないことを求める。通達は2月28日付け。

 1時間あたりの降雨量が30~50㎜の場合は高速走行時にハイドロプレーニング現象が発生したり、風速20~30mの場合は通常の速度で運転するのが困難になるなどとして、「輸送を中止することも検討するべき」とした。

 あくまで目安であり、輸送を中止しないことを理由に直ちに行政処分は行わないが、監査で安全措置を講じていないことが確認されれば行政処分や事業所名の公表を行うとしている。
 また、輸送を中止したにもかかわらず、荷主から輸送を強要された場合には国交省の「意見募集窓口」に通報するよう促す。