化粧品事業に本格参入、乳化技術を核に

 日本テトラパックは食品製造で培った高品質な乳化技術を核に、化粧品事業を展開する。2014年までに10億円の売上げを目指す。
 グループとして世界170カ国で展開している乳製品製造で培ってきた乳化技術を生かし、1986年から化粧品ビジネスを世界21カ国以上で展開している。
 日本でも1985年からテトラパック・ステンレス・エクイップメント社(インドネシア)の管轄のもと、一部事業を展開してきた。日本の化粧品企業のグローバル化に伴い、グローバルネットワークを生かした顧客サポートやサービスの提供を推進するため、日本で化粧品事業に本格的に参入する。
 撹拌・乳化機器であるテトラ・アルミックス・デルタの技術を提供。テトラ・アルミックス・デルタは高品質な乳化が可能なほか、「CODE3」という特許技術をもち、コールド/ホットの処理技術により原材料の熱劣化を防ぎ、原材料本来の良さを活かした高品質な製品づくりもできる。
 また瞬時冷却により、バッチ当たりにかかる製造時間を短縮し、熱エネルギーを最大66%削減する。さらに、特殊な構造を持つメカニカルシールは酸化チタンなど硬質物質のような微粒子を含む製造場面で強みを発揮する。
 テトラパックの乳化技術や食品加工技術を生かすことで、果実やハーブ、オーガニックなど自然素材を原料とし、素材本来の良さや成分を活かした、現代のトレンドの要望にあった製品の製造が可能になる。
 化粧品事業はプロセッシング部門での展開であり、カートン(紙容器)部門は従来どおり食品のみを扱う。