原料搬入時の腰負担を軽減
従業員の作業負担を軽減するため、食品工場や倉庫では様々なロボットが活躍している。「パワードウェア」と呼ばれる着用型ロボットもその１つ。アサヒ飲料は明石工場（兵庫県明石市）、富士山工場（静岡県富士宮市）、群馬工場（群馬県館林市）の主要３工場にパワードウェアをこのほど導入した。
調合工程や原材料の搬入は人手に頼らざるを得ない部分があり、重量物を繰り返し持ち上げる作業は従業員の腰に大きな負担がかかる。今回導入したパワードウェアの「ＡＴＯＵＮ ＭＯＤＥＬ Ｙ」は腰の動きをセンサーがとらえ、パワフルなモーターの力で重量物の持ち上げや持ち下げ、中腰姿勢のときにかかる腰の負担を軽減する。
飲料業界の製造現場では、機械化や自動化が難しい工程が一部あり、従業員の負担や疲労蓄積が課題になっているという。これまで建設現場や介護現場で注目されていた着用型ロボットだが、今後は飲食料品業界でも導入の動きが広がりそうだ。
今回導入した着用型ロボットは、パナソニックと三井物産が出資するロボティクスベンチャーの�蝪腺圍錬妝�（奈良市）が開発した。食品リサイクル工場や農作業の現場などで採用されている。ＪＡＬグループは空港の手荷物輸送作業に今年導入した。
着用型ロボットを使った原料持ち上げの事例
着用型ロボットを使った調合工程の事例