2017年度(2017年4月〜2018年年3月)の「包装機械及び荷造機械生産高」は前年度比3.8%増の4458億円となった。輸入高は40.1%増166億円と大きく増えた。(一社)日本包装機械工業会がこのほど発表した。
人手不足を背景に自動化を検討する企業が増えているが、特に自動化を取り入れやすいのが包装工程。食品工場でも箱詰め、製函・封函、箱積み等の自動化を取り入れるところが少なくない。
同年度は、年初は前年度を下回って推移したものの、夏以降に生産が回復し、2010年度から8年連続の増加となった。
増加の主な要因は輸出の増加と国内の人手不足。輸出に関しては、中国向けの輸出が横ばいとなったものの、昨年に引き続きアジアと北米を中心に増加した。
国内では省力化・自動化の根強いニーズに支えられるとともに、アジア諸国の人件費の高止まりで製造業が引き続き国内回帰していることも要因となった。
機種別に見ると、「個装・内装機械」のうち「小箱詰機」は56.5%増、「上包機」が12.0%増、「製袋充填機」が9.3%、「包装用計量機」が7.8%増。
「外装・荷造機械」は「ケース詰機」が20.7%増、「テープ貼機」が4.7%増。「ひも掛機」は6.1%減だったが、「外装・荷造機械」全体では2.5%増の730億円となり、2015年度から3年連続で増加を続けている。
工業会では今年度の包装・荷造機器の生産が1.6%増4529億円になると予想している。
包装機器の生産高はバブル崩壊の1992年度に史上最高の4665億円に達し、1993年度に初めてマイナス成長となった。2010年度からは毎年1% 前後の伸びと徐々に回復し、2016年度は5.2%増、2017年度は3.8%増とジャンプアップしている。