高級食材を使った和洋惣菜ブランド発表

    和惣菜ブランドの「魚ゑびす」

 鴻池運輸は水産物の冷凍加工事業に今年参入し、国内外の飲食店や生協、機内食向けに高級和食の食材を提供している。このほど市販用の和洋惣菜ブランドを立ち上げ、千葉幕張メッセで開催された「日本の食品輸出EXPO」でブランド名や商品ラインナップを発表した。運輸会社が作る高級惣菜とはどのようなものか−−。会期中は来場者をはじめ出展者の関心を呼んだ。

 和惣菜ブランドの「魚ゑびす」シリーズ第1弾は瀬戸内産のぶりや真だいなど高級食材を使った逸品。ピリ辛仕立ての「ブリかま照焼」や塩こうじに一晩漬けこんで焼いた「ブリかま柚子胡椒焼」、柚子風味の「ブリ大根」、骨から出るうま味が味わい深い「真鯛のかぶと煮」など6品を今後販売する。

 洋惣菜ブランドの「オサカナ・クッチーナ」

 洋惣菜ブランドの「オサカナ・クッチーナ」はイタリアの地中海をイメージし、様々なシーフード料理を揃えた。瀬戸内産の真だいをトマトやバジルのソースで合わせた「真鯛のカルパッチョ」のほか、真だいのかぶとをサフランとガーリック風味のスープで一緒に炊き上げた「真鯛かぶとのアクアパッツァ仕立て」、アトランティックーサーモンを焼いて、フレンチマスタードとはちみつのソースを合わせた「サーモンのグリル」、バジルとパルメザンチーズのジェノベーゼソースにさわらを焼いて合わせた「鰆のグリル」など6品。

 和洋とも冷凍パックで調理は湯せんするだけ。割烹料理や本格イタリアンが自宅で簡単に味わえるとして、ハイエンド層に訴求するほか、ホームパーティや女子会、記念日の食事などでの利用機会の拡大を図る。

 展示ブースでは和洋惣菜の試食品を振舞ったほか、本まぐろの解体を実演するなど高級食材の調達力や調理技術の高さを示した。担当者によれば、食品卸関連の出展者からも高い評価を得たという。
 今回の市販用ブランドは「ネット通販で来年春ごろまでに発売したい」(同社広報部)としており、独自にECプラットフォームを構築することを視野に入れている。

  会場では近畿大学が養殖した本まぐろの解体を実演するなど調理技術の高さを示した