HACCP実態調査、導入は約4割にとどまる

 農水省は食品製造事業者のHACCPに沿った衛生管理の導入実態を2019年10月1日時点で調査したところ22.5%で前年より3ポイント増加した。導入途中を加えると6ポイント増の40.5%になったことがわかった。

 導入を検討しているところは21.0%、未定18.9%、良く知らないも19.7%いた。
 食品衛生法の改正でHACCP衛生管理は6月に施行、来年6月からは原則として全ての食品等事業者を対象にHACCP衛生管理を実施することが求められる。

 売上げ規模が100億円以上の事業者は9割が導入済みに対し、1億円未満では1割。
 輸出している事業者のHACCP導入率は40.8%、輸出は検討していないところは18.9%と大きな差があった。

 HACCPを含む第三者認証の導入率は47.2%と半数。多い順に地方公共団体によるHACCP15.5%、FSSC22000認証7.9%、ISO22000認証7.6%、業界団体HACCP6.3%などとなった。(複数回答)

 さらにHACCP導入効果は品質・安全性の向上85.7%、従業員の意識向上73.1%、企業の信用度やイメージ向上55.2%、クレーム減少45.4%、製品イメージ向上39.5%、事故対策コスト削減31.2%など。

 導入に当たっての問題点は施設・設備の整備資金が43.0%と最多。手続きの手間37.0%、従業員の研修時間の余裕なし32.4%など。
 担当窓口は食料産業局食品製造課食品企業行動室品質管理普及班。