包装技術協会「震災で包装の重要性浮き彫りに」

 日本包装技術協会は通常総会を都内で25日開いた。アジア包装連盟(APF)との連携強化、包装に関するISO/TC122の国際幹事国としての活動を進めることを確認した。
 足立直樹会長(凸版印刷社長)は「震災により包装の重要性が改めて浮き彫りになった。資材の調達など大変な苦労があった。企業の社会的責任と包装との関わりへの理解を深め、産業界に貢献しなければならない」と会員に呼びかけ、結束を呼びかけた。
 また、2011年度の新会長に池田弘一氏(アサヒビール相談役)を選任した。足立前会長は相談役となった。

池田新会長

 ISO/TC122の調査研究を充実させるため、包装全般、包装貨物、危険物輸送容器包装などの規格の定期見直しや、「包装のアクセシブルデザイン」の国際規格化の推進、「環境配慮包装に関する国際標準開発(7規格)」の調査研究を盛り込んだ。
 5年経過したJISの定期見直しも検討する。
 昨年開催した東京パック2010を機にタイ、台湾、韓国、バングラデシュなどアジア諸国をはじめ、米国、スウェーデンなどからの包装関係者を受け入れ、交流会や情報交換を行なっているが、引き続き協力関係を継続させる。近年、特にバングラデシュ国内では包装に関する関心が高まっているという。
 挨拶した池田新会長は「震災に直面して、生産や物流、情報、エネルギーなど根本な見直しが必要となった。包装分野でも省エネ環境対策や生産・物流の再整備など、新たな成長に向けて取り組まなければならない」と語った。