ベトナム工場で柔らか魚を生産

 オカフーズは調味済骨取り冷凍切身魚「ふんわり」シリーズを中国山東省煙台の専用工場で生産しているが、老健や外食ルートから引き合いが強いため、ベトナム・ダナンのパートナーと共同設立した企業の拠点でも、新たに来年から「ふんわり」シリーズの生産を始める。

ベトナム工場隣の原料保管用冷蔵倉庫増設

 ベトナム工場では13年9月からオカフーズの「骨取り切身百選」などを生産している。工場隣の原料保管用冷蔵倉庫はスペース不足だったため、同社の出資で倉庫を増設し、今年10月工事が完了した。これによりベトナムで「ふんわり」を手掛ける体制が整った。
 ふんわりシリーズは13年4月発売。同社で後発のシリーズだが、老健ルートからの引き合いが特に多く、既に柱ブランドとなっている。ふんわりと柔らかく仕上げた点が最大の特長。試作は12年1月に開始。調理師や栄養士にも徹底ヒアリングして開発した。
 「ふんわり」の引き合いが強い背景には、老健施設の調理現場の人手不足がある。そこに、骨なし、調味済み、柔らか魚という商品特長がうまくマッチした。
 ふんわりシリーズとして、未加熱系統の「ふんわり漬魚 骨取り」(60g×5枚入り)として(1)助宗タラ塩麹漬、(2)サンマ蒲焼用、(3)サバ塩麹漬、(4)サケマヨ漬、(5)サケ西京漬、(6)赤魚粕漬の6品。焼成済み系統の「ふんわり築地グリル亭 骨取り」(50g×5枚入り)として(1)助宗タラ塩麹焼、(2)サンマ蒲焼、(3)サンマ塩焼、(4)サバ塩麹焼、(5)サバ塩焼、(6)カレイ西京焼の6品、合計12品をラインアップしている。
 売れ筋は「助宗タラ塩麹焼」。白身魚(アラスカ産すけそうだら)と塩麹の相性の良さやメニューの独自性が評価されて一番の人気となっている。未加熱系統の中では「サンマ蒲焼用」が最も支持されているという。
 同社は原料や一次加工品の供給を手掛ける一方、近年は「骨取り切身百選プラス」や「築地グリル亭」、「築地いか本舗」のブランド品の販売を強化し業績を伸ばしている。ブランド品売上げ比率は「ふんわり」シリーズも含め7割で、同シリーズ発売以前より、2割ほどブランド品の売上げ比率が高まっている。