東京パック開幕、最新の包材と機械集まる

 東京国際包装展(TOKYO PACK2012)が東京ビッグサイトで2日開幕した。環境対策だけでなく、機能性を重視した包材や最先端の技術を搭載した包装機械の提案が充実している。5日まで。

初日から最新情報が行き交う

 東館1〜3ホールは主に包装資材、東4〜6ホールは包装機械や検査装置を中心に展示しており、わかりやすい会場レイアウトとなっている。
 包材関係では環境対策だけでなく、薄肉化しながらも強度を保つ機能性を重視した提案が目立つ。凸版印刷は開発して間もない透明ハイバリアフィルム「プライムバリア レトルトグレード」を出品している。熱殺菌後の酸素ガスバリア性が高く、「熱殺菌が必要な流動食や点滴用輸液といった栄養摂取関連製品など、高い酸素バリア性や耐熱性が求められる包材、部材向けとして提案していく」(同社)という。
 共同印刷のブースでは、独自技術による包装用資材を紙器、軟包装、チューブ、高機能フィルムなど多分野にわたって紹介している。パルプでできた食品容器「パルモールカップ」は高い断熱性と遮断性を持ち、電子レンジにも対応している。バージンパルプ100%の紙製容器だが、発泡スチロール並みの断熱効果があるという。横圧縮強度が高いため、カップ麺やスープなどの熱い食品でもしっかりと容器をつかめる。「金型ごとに様々な形状ができる。表面エンボス加工など、成形自由度が高いのも特徴」(同社)という。
 レンゴーは大きなブースを割いて、様々な現場に向けた段ボールを数多く展示している。物流センター向け包装機械システム「I-pack」と「Ultipack」は多種多様な商品を詰め合わせる際、高さを自動的に計測しワンサイズの段ボールケースで対応可能としたシステム。資材管理の手間を省くとともに、容積削減による配送コスト削減を可能にする。このほか、「売場提案」として展示兼用の輸送箱「リテールレディパッケージ」や飲料用ラベル「ロールオン・シュリンクラベル」など紹介している。

食品加工機械メーカーも出展している

 機械の展示では、ピロー包装や真空パック装置などの包装装置だけでなく、ロボットを使った自動整列装置を実演し、来場者を惹きつけている。
 アンリツ産機システム、イシダ、ニッカ電測、日新電子工業、システムスクエアなど検査機器メーカーは金属検出器、X線検査器のバージョンアップ機を会場に持ち込み、サンプルを通して検査精度の高さを示している。
 食品加工機械メーカーも数多く出展している。製パン製菓機械はカジワラや久電舎、三浦工業はレトルト殺菌装置、中村産業や東京食品機械、テラダ・トレーディングは食肉加工機械をそれぞれ出品し、最新技術と情報を紹介している。