2014年度の低温食品物流市場規模は前年度比3.8%増の1兆3600億円と推計される。矢野経済研究所が低温食品物流に関する調査結果をこのほどまとめ、明らかにした。
国内の貨物輸送需要は長期的に人口減少の進展により頭打ち傾向が想定されるものの、現時点で低温食品物流の市場規模は拡大傾向にあるという。
その要因として、国内では食品の主要流通チャネルであるGMSやSM、CVSなどで低温食品の取り扱い規模が拡大していること、低温物流の高度化に伴い給食や病院食、宅配食など付加価値の高い低温食品に対する需要が高まっていることが挙げている。
また、近年ではドライバー不足に伴い物流運賃が高騰していることも市場規模を押し上げる一因となっているという。
さらに経済成長が続くアジア圏で低温食品に対する需要が拡大しており、アジアに進出する国内外の流通事業者から高度な低温物流品質を持つ日系の物流事業者への業務委託が増加していることも大きな要因だという。