食品プラント保守、完成イメージを3D化、問題を可視化し早期解決

 バイオクロマトは食品プラント向けのメンテナンスサービスを手がけている。専門の技術者がプラントの問題点を診断し、解決方法を提案。装置の診断から交換部品の販売、施工までを一貫して行なう。食品業界初のプラントスキャンニング技術と3D配管設計で異物混入や液漏れ、液溜まりを解決する。
 プラントの設計や保守管理に熟知した技術担当者が診断作業にあたり、問題点を的確に提示する。業界初となる3Dを使ったバーチャルデモサービスは、プラントや設備を立体図面で表現し、設計後の完成イメージを事前にユーザーが確認できるシステム。これにより早期に問題点を見える化するとともに、導入後の相違点の解消にもつなげる。
 「プラントを稼働してみて、イメージと違った」というユーザーの声が多かったことに応えた。2D画面を3D化することでシミュレーションや構想検討がしやすく、アイデアや意見を設計に反映することができるという。また、組み立て工数の削減や画面修正の短縮により、トータル施工工数の削減が可能となり、製造ラインの停止時間を短縮できる。

 配管施工は同社が得意としているもので、半導体産業で培った技術を活かしている。「製造ラインに起こる問題の根本を配管設計の視点から迅速に解決する」をコンセプトに進めてきた。配管レイアウトの改善やアプリケーションごとの配管仕様の提案、配管と機器の規格合わせ、消耗品の提案などで力を発揮する。事前にヒアリングした食品メーカーが問題点として挙げた「異物混入」、「液漏れ」、「液溜まり」をプラントスキャンニング技術と3D配管設計により解決を図る。
 同社は今年のFOOMAへ出展し、プラントスキャンニングに関するセミナーを開催した。生産部門や工場関係者が聴講したが「配管設計の視点からの設備保全に対する理解が高まっており、手ごたえを感じている」という。