増田理事長が再任、副理事長にカジワラの梶原社長

 協同組合日本製パン製菓機械工業会は第61回通常総会を大阪市内で5月18日開催し、2022年度事業計画や予算案などを審議承認した。役員全員の指名で増田文治理事長(マスダックマシナリー社長)を再任した。

 執行部役員の人選は増田理事長に一任し、梶原秀浩カジワラ社長が副理事長、田中利政三幸機械社長が専務理事、竹島実レオン自動機常務執行役員が常務理事にそれぞれ昇任した。新理事には丸田光浩正城機械専務、谷沢俊哉谷沢菓機工業常務が就任した。
 昭和化工㈱(大阪市、秋田隆将代表取締役)が新たに入会した。

         総会の通常開催は3年ぶり、多くの会員が出席した

増田理事長「環境変化はビジネスチャンス」

    増田理事長

 増田理事長は総会挨拶でウィズコロナ時代の到来や、Z世代の台頭による消費変化について指摘し、市場対応の必要性を強調した。要旨は次の通り。

 「昨年の業界の売上げは前年度比1.6%増となった。大型の機械設備については、工場建設が部品・材料不足の影響を受けて遅れたため伸び悩んだと思われるが、店舗用の設備や単体の機械などは異業種からパン・菓子業界への参入が盛んだったことから安定した需要につながり、トータルで見るとそれほど状況は悪くなかったのではないか。

 新年度はウィズコロナの段階に向かっていく年になるだろう。中国でもゼロコロナ政策を転換していく兆しが見えるし、韓国は感染者数が高止まりしているにもかかわらず、経済回復へ向けた制限緩和の動きが顕著になっている。

 我々を取り巻く環境が変化しており、ビジネスチャンスが大きくふくらんでいる。ユーザーでも新しいチャレンジへ向けた動きが活発化していくと思う。それらを的確に捉えていけば我々の業界が復活する可能性は十分ある。
 
 生まれた時からITに慣れ親しんだZ世代といわれる世代の台頭などで、マーケットや消費者の考え方が変化している。我々は機械開発でも、このような傾向をきちんと捉えることで、新しいチャンスの芽を掴むことは可能と考える。

 今年度の事業として『2023モバックショウ』を幕張メッセ(千葉市)で開催するが、今回は『ベスト・オブ・モンデュアル』というパンの世界大会を会場で行う。世界中から優秀なパン職人が一堂に揃う一大イベントになる。ぜひ期待いただきたい。

 今年度はいよいよ当組合が創立60周年の節目の年を迎える。コロナでやや停滞してしまった組合の活動を、ここで改めて盛り上げていきたい」。