良品画像だけで学習可能なＡＩ画像処理ソフト
画像検査ソフト開発の�螢好�イロジック（静岡県浜松市、南野真吾社長）は良品画像だけで学習可能なＡＩ画像処理ソフト「DeepSky−ＳＳ」を１日発売した。良品画像だけを学習させることができ、良品にはない特徴に反応して検出するため、不良品のサンプル画像が少ない場合でもＡＩによる製品検査を可能にする。
パソコン１台で画像データの収集から学習、判定まで行うことができるオールインワン型で、良品画像を集めて「学習」ボタンをクリックすれば、ＡＩが自動で設定パラメータを調整する。不良画像がある場合は、その画像を不良品の具体例として教師（学習用）画像に組み入れることが可能。これによって具体化された不良品の検知精度を向上させることができる。
不良品の検出にＡＩを使う動きは広がっているが、ＡＩに学習させるための不良品の画像データはそもそも少なく、「不良パターンの種類が絞り込めない」、「想定外の不良品が発生する可能性が高い」などの課題があった。
さらに、ＡＩによる物体認識では「アノテーション」と呼ばれる作業が必要になる。これは教師画像の中から不良品や不良部分をマウスを使って矩形（くけい）で囲む作業で、ＡＩに直接教え込む際に必要となるが、作業負担が大きい。
一方、良品学習は不良品の分類や計数はできないが、良品にはない特徴として未知の不良品も広く検出することができる。今回発売したＡＩ画像処理ソフト「DeepSky−ＳＳ」は、学習用の画像枚数が100〜1000枚程度、学習時間は20分〜数時間程度で済む。
良品学習のＡＩが検出したゴムパッキンのキズ