愛知県は産学行政連携の共同研究『「知の拠点あいち」重点研究プロジェクト』のもと、豊橋技術科学大学大学院工学研究科の福田光男教授とともに新しい食品検査装置の試作品を開発した。
近赤外光を使用した食品内部異物検査装置
近赤外光と呼ばれる、可視光よりも波長が長く、透過力の強い光を用いて、食品を傷つけることなく内部の様子を観察できる。これまで検出が難しかった食品内部に混入した毛髪やプラスチック片などの異物を容易に調べられるという。
今後、撮影画像をより鮮明に表示するための画像処理ソフトや、近赤外光の光源の改良を行ない、製品化に向けて開発を進める。
現在、より厚みのある試料へ対応するための光源の改良、取得画像をより見やすくするための画像処理ソフトの改良を行なっており、今年度中には、製品化のモデル1号機が完成する見込みという。
同県は既存産業の高度化と次世代産業の創出をめざして、大学などの研究シーズを企業の製品化へと橋渡しする産学行政連携の共同研究『「知の拠点あいち」重点研究プロジェクト』を公益財団法人科学技術交流財団の委託により実施している。今回の開発は、そのうちの1つである「食の安心・安全技術開発プロジェクト」によって進められた。