米菓・スナック菓子業界に参入
味・食感向上に加熱調理の特許技術

 「HI-COOK」ブランドを展開する加熱調理機メーカーのアサヒ装設(石川県白山市、山本康太社長)は「2021モバックショウ」に初出展する。67年間にわたって培ってきた独自の加熱料理技術を応用し、米菓・スナック菓子の味や食感、見た目の向上に貢献する。

 今回は「ガスフライヤーDC-FS型」と「インピンジメントオーブンIMPJ-BS型」を出品する。

 ガスフライヤーのコア技術は滞留燃焼方式(特許取得済み)。バーナから発生する燃焼ガスを油槽の加熱部に滞留させることで直火式よりも伝熱効率を高め、排気熱も減少させることができる。バーナは投入部と出口部に集中的に配置し、投入部での温度低下を防ぐとともに出口まで高温度を維持する。素材のうま味を引き出し、油切れ良く揚げる。

      滞留燃焼方式で油切れ良く揚げる「ガスフライヤーDC-FS型」

 商品の搬送には上下2本のネットコンベヤを採用。揚げ途中で反転することなく、表裏を均一にカラッと揚げる。油槽の底に沈んだカスも食材につきにくく仕上がりはきれい。幅広い商品に対応する。

 洗浄性の高さも大きな特長。コンベヤフレームは特殊はね上げ式にしており、油槽内の清掃を短時間で行うことができる。カス排出装置は工具を使わずに簡単に着脱することが可能。従業員の清掃負担を軽減する。

焼きムラのない焼き工程を実現

 インピンジメントオーブンは高温熱気を循環させる方式を採用しており、素早い焦げ目と焼きムラのない焼き工程を実現する。風速や温度などの加熱条件は商品に合わせて自由に設定できる。米菓やスナック菓子、えび煎餅などの生地に対応する。

 また、特殊な吹き出しノズルでコンベヤ全体に熱気を吹き付けるため、商品にムラなく、均一に熱気を吹き付けることが可能。見栄えの良い焦げ目をつける。

 オーブンの上下には独立した循環ファンを組み込んでいる。それぞれの回転を変化させることで加熱条件を別々に調整できるため、幅広い調理が可能になると同時に最適な調理条件をすぐに見つけられる。新メニューの作成などで性能を発揮する。

 アサヒ装設は長年培ってきた加熱調整の技術や経験に加え、テストキッチンを完備したハード環境を強みとしている。モバックショウは初出展になるが、「米菓やスナック菓子など様々な商品に合わせたカスタマイズ製品を提供できることをPRしたい」としている。
 小間番号329。

インピンジメント効果で素早く加熱する「インピンジメントオーブンIMPJ-BS型」