業務用カット野菜・ホール野菜のトップメーカー、デリカフーズホールディングス（東京都足立区、大��善保社長）は外食チェーン大手ワタミの長崎工場（長崎県諫早市）を譲り受けるとともに、ワタミの宅食事業と業務提携するとこのほど発表した。12月中に協業を開始する。譲渡価額は非開示。
長崎工場が手がけていたミールキット事業を受託し、キット商品の開発・製造販売を行う。タレやソース類の製造開発も受託する。提携商品の第１弾は来年１月18日発売を予定している。
デリカフーズは「ワタミの宅食」ブランドを活用して自社の青果物のセット商品や調味料、生活用品なども販売する計画で、ワタミは宅食利用者へのサービス向上で事業拡大が期待できるとしている。
新型コロナの影響を受け、デリカフーズは業務用の枠を越えて小売り業態への販路拡大、一般消費者への直接販売など事業多角化を進めている。ワタミは事業の軸足を中食に移行しており、他社との協業を探っていた。今回の事業提携はコロナショックからの立て直しを急ぐ両社がそれぞれの強みを活かすことで、大きな成果が得られると判断した。