酢のりで新感覚おにぎり考案

 ミニストップが今春発売した酢のり(寿司酢味の海苔)を使ったおにぎり「海むすび」が、注目を集めている。「寿司の旨さをおにぎりで味わってほしい」というコンセプト。既存の海苔を採用しただけ、と言ってしまえばそれまでだが、コンビニ以外を含めても業務用で採用したのは同社が初めて。ありそうでなかった斬新なアイデア商品と言える。

寿司の味わいが楽しめる「海むすび」

 採用したのは名古屋の海苔メーカー(株)浜乙女の「酢付き手巻のり」。特許技術を使って、酢、塩、砂糖などを微細な粒に加工し、海苔の表面に付着させている。白飯に巻くだけで酢飯風の味わいが楽しめる。名古屋周辺では市販用で販売している。
 ミニストップの米飯商品開発担当者が名古屋に滞在中、たまたま浜乙女のテレビCMを見て「これだ!」とひらめいた。翌日、浜乙女の営業担当者に連絡を取ってサンプルを取り寄せ、開発に着手した。「以前から夏場に向けてさっぱりしたおにぎりが作りたいと思っていた。最初から酢飯だとインパクトがないし……」。だが、酢の強さの調整や酢のりとご飯の相性、具材との相性、口に運んだ時の味わいなど1年半にわたって試行錯誤が続いた。
 担当者は回転寿司店に足しげく通い、客の動向を観察。具材は「とろサーモン」、「ねぎとろ鮪」、「いか明太子」と人気のネタを参考にした。
 5月21日から「ネギ鮪わさび」、6月4日から「鰻たまわさび」を追加発売する。海むすびの販売は夏限定で、各135円。