千葉船橋ＤＣリニューアル
防熱効果高め、冷蔵保管スペース拡張
福岡運輸 船橋営業所
松尾所長（左）と原田知史業務係長
福岡運輸（福岡市、富永泰輔社長）の冷凍冷蔵倉庫「船橋営業所」（千葉県船橋市、松尾靖宏所長）は、防熱効果を高めるため、２階から５階の外装工事を行い、６月12日完了した。
工期約３カ月。外観を新装し、無地からクリーム色にした。1989年の竣工。築31年目でリニューアルした。照明も工夫し、夜間は社名・ロゴ部分が浮き上がったようにライトアップするなど、外観にもこだわった。
船橋営業所はＲＣ造５階建ての保管型拠点。有効トン数はＦ級１万1500ｔ、ＦＣ級900ｔ、Ｃ級1200ｔ。今回のリニューアルで２〜５階の荷捌き場の定温管理（５℃設定）を補強した。チルド保管スペースとして荷捌き場の有効性を高め、冷蔵庫の拡充を図った。
油脂、乳製品のチルド保管の引き合い増加
社名・ロゴをライトアップ
松尾所長は「最近は油脂、乳製品のチルド保管の引き合いが増えている。そこで２〜５階の５℃設定エリアの物流品質を従来以上に高めるため、外装工事を施した。業務を止めずに防熱補強を行った」と説明している。
２階から５階は荷捌き場と保管蔵。荷物の１〜２階搬送は垂直搬送機、３〜５階搬送はエレベータを使う。垂直搬送機１基、エレベータ３基。入出庫バースは１階部分に20バースを設置している。敷地面積7700�屐�建築面積3800�屐�延床面積１万2900�屐�
船橋営業所は冷凍の原料・業務用製品の寄託比率が高い。
保管業務をはじめ、地場配送などを請け負っている。自社の車両は25ｔ車２台、８ｔ車１台、４ｔ車３台を配備している。
船橋市の京葉食品コンビナート内で、東関東自動車道谷津船橋インターチェンジから５分の距離。外環道や圏央道の延長により、首都圏だけでなく、北関東方面へのアクセスも良い。
冷凍倉庫は満庫で、通路にも平置きしている
コロナ禍の影響で荷動き鈍く在庫率高い
現状の荷動きはコロナ禍の影響で鈍く、在庫率が高い。Ｆ級の業務用冷凍食品の一部はラックに収容しきれず、通路に平置きし冷凍保管している時もある。
松尾所長は「周りの冷蔵倉庫も似たような状況にあるため、同業他社への再保管もままならない。給食や外食などがコロナ禍以前の状態に戻らない限り、高在庫率が続きそう」と見通しを示している。
外装工事で防熱効果を高めた「船橋営業所」