「野菜廃棄物ゼロ化」を実現した遠州工場
キユーピーのグループ会社でパッケージサラダのトップメーカー、サラダクラブは「野菜廃棄物ゼロ化」を遠州工場(静岡県周智郡森町)で初めて実現した。キャベツの外葉やにんじんの皮など、パッケージサラダを製造する際に発生する野菜の未利用部分をすべて飼料と肥料に変えることに成功した。
飼料は酪農家に、肥料は契約農家に売却する。酪農家と契約農家にとっては、安価で長期保管が可能な国産飼料や肥料が手に入るメリットがある。さらに契約農家は資源を無駄にしない循環型農業を構築することができる。サラダクラブにとっては、食材の有効活用や処理コストの削減のほか、政府が進める飼料の自給率向上に貢献できる。
遠州工場では未利用部を乳牛用飼料に再生利用する飼料化事業に3年前から取り組んでいる。飼料に適さない野菜は産業廃棄物処理業者を通じてリサイクルしていたが、昨年7月に発酵分解装置を導入してからは工場内で肥料化することが可能になり、野菜廃棄物をなくすことができた。
サラダクラブは2021年度までに、遠州工場を含めた全7カ所の直営工場で「野菜廃棄物ゼロ化」をめざす。