自律走行型の無人搬送ロボで省人化に貢献

床に貼られたランドマークを識別して自律走行する
CarriRo(同社ホームページから)

 自動運転の実用化に取り組むZMP(東京都文京区)は物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」に新たに自動走行する機能を搭載した自律移動モデルを展示する。
 キャリロは2016年の販売以来、ジョイスティックで操作する「電動ドライブモード」、ビーコン(発信機)で自動追従する「カルガモモード」を搭載するなど改良を重ね、作業員の搬送負担の軽減や生産性向上に貢献してきた。国内外の物流倉庫や工場、ホテルなどで導入が広がっている。
 今回の新バージョンは無人搬送が可能な自律移動モードを搭載し、人手不足対策をサポートする。これは自動運転技術を応用した特許出願中の「CarriRo Visual Tracking」方式によるもので、路面に貼られた直進、左右折、Uターンなどのランドマークを識別し、自己位置情報や走行指示情報を画像認識で取得する。
 一般的なAGV(無人自動搬送車)のように磁気テープを設置する必要がなく、SLAM式のように手動操作を通じたマッピングとティーチングをする必要もない。
 ルート設定にかかる手間と導入コストを大幅に削減すると共に、ランドマークの使い方次第で複数の走行指示情報をタブレットで柔軟に設定できる。
 会場では床に貼ったシールを読み取りながら指示通りに自動で進むキャリロのデモ走行を行う。

展示会には自律走行の宅配ロボット「CarriRo
Delivery」の量産前モデルを初出展する