中国での増産体制を整備

 キユーピーのグループ会社南通丘比食品有限公司は一部商品の製造を3月開始した。
 中国で3カ所目の現地法人で2015年8月に設立した。ほかの中国国内の生産拠点で原料に使用する食酢や新規カテゴリー商品の生産を担う。今回製造を開始したのは、業務用の冷凍タマゴ加工品とロングライフサラダ。今後は食酢の生産も順次開始する。

      南通丘比食品の外観

 同社は中国に最初の現地法人を1993年設立して以来、マヨネーズ、ドレッシング、ジャムなどの製造販売を通して西洋料理の広がりに合わせたメニュー提案を進めている。
 販促活動が実を結び、北京で約90%、上海約60%、広州約70%と中国の主要都市部で、家庭用マヨネーズの高いシェアを獲得している。また、近年は沿岸部を中心に食の洋風化や外食産業の発展が著しいことから、中国全体の売上高は毎年2ケタの伸長を遂げている。

 今後は、中国全土にある29カ所の営業拠点を生かし、都市部での成功事例を東北部や内陸部に向けて展開するとともに、新たな需要開拓が見込める中華料理などのレストラン業態や中食市場の深耕を進める。南通丘比を稼働し、中国での増産体制を整え、新規カテゴリーの拡大に注力する。
 「丘比」は中国語読みでキユーピー。