新たな食品表示制度にも対応
新機能追加で品質保証業務を総合支援
品質保証書の管理は女性が担うことが多い
ハム・ソーセージメーカーでサンドイッチやサラダの製造卸会社、タカラ食品工業（東京都大田区、佐々木康成社長）はクラウドを使った品質保証業務の支援システム「ＮＥＱＳＴ（ネクスト）」をリニューアル開発し、このほど本格的に販売を開始した。
経過措置期間が2020年３月31日までと残り２年を切った新しい食品表示制度に対応する。食品事業者は多くが切り替えの準備に追われている。そこで惣菜や弁当、サンドイッチなどの製造会社を中心に提案している。
品質保証室長でソフト開発を主導した�盒蕎瑳更毀魄�は「食品メーカーが作ったソフトウェアであることがポイント。実際の品質保証業務でどのような対応が必要かということに主眼を置いて開発した」。
さらに「様々な情報がひも付いており、情報の一元管理と自動抽出で、最近増えている誤表示による食品リコールも防ぐことができる」と強調する。
「量販店やコンビニの厳しい要求事項に応えて
きた経験をソフトウェアに落とし込んだ」と語
る�盒脅更毀魄�
ＮＥＱＳＴは原材料メーカーなど得意先の会社、工場、製造工程、原材料に関する詳細な情報を入力しておくことで、�”兵訴歉攴顱糞�格書）の作成、�∪宿淵譽轡圓虜鄒�・管理、��食品表示の作成、�な９臂魴錣砲茲訃霾鵑涼蟒弌↓ド兵訴歉攵霾鵑琉豸鬼浜�などが可能になる。
中でも検索機能を充実させたことで「複合条件による情報の抽出」ができるようになったことが最大の特長。たとえば海外産ブロッコリーの原産国で食品事故が起きた場合、「最終加工国」の項目で検索すると、原材料名や規格書、工場の場所、製造工程、異物混入防止対策などの他に、自社でブロッコリーを原材料に使った商品は何か、どの店舗に卸しているのかなどがすぐに把握できる。そのため「緊急事態にも迅速に対応し被害を最小限に抑えることができる」（�盒脅更毀魄�）。
「緑黄色野菜」や「食塩相当量1.0ｇ以下の原材料」などの条件でも検索でき、新商品の企画開発や営業ツールとしても効果を発揮する。
フードディフェンスを強化
ＮＥＱＳＴはＸ線検査機の精度確認などの項目を
充実させた
今回はフードディフェンスの項目を拡充し、汚染区域や準清潔区域、衛生区域での従業員の標準的な服装を写真で確認できるようにしたり、監視カメラの設置状況や金属検出器、Ｘ線検査機のテストピースの設定状況（精度基準）なども確認できるようにした。
また、新たな食品表示制度では栄養成分表示の義務化が最も大きな負担になることが予想されるが、ＮＥＱＳＴは自動で計算するため作業負担の軽減にも貢献する。
品質保証書の管理などは女性が担当することが多い。結婚や子育てで職場を離れざるを得ないケースがあり、部署内でのノウハウやスキルの維持、引き継ぎが課題になる。ＮＥＱＳＴはクラウドの利点を活用したテレワーク（在宅勤務）が可能になるため、女性の働き方改革や子育て支援を推進することにつながる。
ＮＥＱＳＴはシステムを一括購入するのではなく、月額契約タイプ。ネットの接続環境があればＰＣやタブレット、スマホで運用できるため新たな設備投資を必要としない。�盒脅更毀魄�は「まずは使用してみて、業務内容に合わないようであれば途中で解約することもできる」として使い勝手の良さをＰＲする。